2011年5月20日金曜日

父と娘 1

父親が立ち上がり、叫びながら勢いよく押し入れを開けると、
自分の上着を取り出して、泣き叫ぶ娘をばしばし叩く。
さらに興奮して、押し入れの中を漁ると、ジーンズの革ベルトを外して振り上げる。

私はベルトの端をしっかり掴むと、手に少しずつ巻いて引き寄せた。

そんなことをしてはいけない。物で叩いてはいけない。叩かれる方も叩く方も、心が傷つく。

どなり叩いて一段落すると、父親は台所へ行こうとする。

恐ろしさに泣き震える娘が座り込んでいてドアが開かない。

父親は、「ゴミ、クズ」と何度も繰り返しながら、娘を蹴飛ばし、さらに、唾を娘にはきかけた。

ぺっ!

叫びながら、

ペっ!

ぺっ!


やるべきことをやったと、後で父親は言う。

やってはいけないことをやったと私は言う。


一昨日の夜の出来事だ。

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